近年、採用や定着において「Z世代」と呼ばれる1990年代後半~2000年代生まれの若手社員への対応が重要なテーマとなっています。今回は、そんなZ世代の社員と向き合うためのポイントをお届けします。レバレジーズ株式会の調査によると、彼らの働き方に対する満足度は、51.5%にとどまっているという調査結果が出ています。一方で、人事や管理職の68.0%が「満足しているだろう」と考えており、両者との間には17ポイントのギャップが存在します。つまり、現場の声と経営側の認識にズレがあるということです。このギャップに気づかないまま放置すると、せっかく採用した若手社員が早期に離職してしまう恐れがあります。
Z世代が会社に求めているものとは?
Z世代の社員たちは、単に給与や待遇だけでなく、日々の人間関係や心のケアを重視しています。特に次のようなポイントは、離職防止にも大きな影響があります。
- 残業が少ないこと
- 上司との良好な関係
- 自分の気持ちや状況に寄り添ってもらえること
たとえば、ちょっとした「最近どう?」「困ってることある?」という声かけや、タイミングを見た異動の提案など、会社や上司が「自分をちゃんと見てくれている」と感じるだけで、若手は前向きに働く気持ちになれるのです。
中小企業でもできる離職防止の工夫
大企業のような手厚い制度がなくても、日々の“コミュニケーション”を工夫するだけで、若手の離職はぐっと防げます。
- 定期的な「1on1」やチャットでの声かけ → 小さな変化に気づくチャンス
- 朝礼やミーティングでの情報共有 → 若手が発言しやすい雰囲気をつくる
- 社内での成功体験の紹介や称賛 → 頑張りが見えると、やる気が出る
- 上司や経営層のちょっとした日常的な声かけ → 1分でも会話することで「気にしてくれている」と感じてもらえる
まとめ
Z世代の若手社員の不満や不安は、ちょっとした一言や気配りで解消されることが多くあります。「話しやすい」「気にかけてもらえている」という空気をつくることが、定着率アップの第一歩です。今日からできることから取り組んで、風通しの良い職場を目指していきましょう。