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【従業員を守るために】カスハラ対策について

今回は、企業経営において見過ごすことのできない重要な課題でもある「カスハラ(カスタマーハラスメント)」について解説したいと思います。

はじめに

近年、接客業のみならず、事務や営業など幅広い職種で深刻化している「カスハラ」。
お客様からの理不尽な要求や暴言は、従業員の業務に支障をきたし、心身に大きな負担をかけます。
※カスハラとは、「カスタマーハラスメント」の略であり、客としての立場を利用した嫌がらせや横暴な態度のことを指します。

カスハラの4つのパターン

カスハラは、一般的に次の4つのパターンに分類されます。

① 特別待遇を要求する
 順番待ちの横入り、法外な値引き要求、商品サービスの無償提供要求など

② 契約外の内容を要求
 営業時間外の対応要求、納期短縮の強要、本来のサービス内容に含まれない特典要求など

③ 時間外に拘束、しつこく要求を重ねる
 閉店間際の大量注文、長時間拘束によるサービスの強要、しつこいクレームや返品要求など

④ 暴言・誹謗中傷
 従業員への暴言、名誉毀損、差別発言、SNSでの誹謗中傷など

カスハラへの有効な対策

カスハラは、従業員のモチベーション低下、離職率増加、生産性低下など、企業にとって大きな損失となります。
さらに、近年はSNSの発達により、カスハラによる悪質なクレームが拡散され、企業イメージを大きく損なうリスクも高まっています。

カスハラへの対策として、事前にルールを設定しておくことが非常に重要です。具体的には、次のような方法が考えられます。

◇ 明確なルール作り
 企業として、どのような行為が許されないかを明確にし、従業員と顧客に周知する。例えば、サービス提供の範囲や営業時間を明確にし、それを超えた要求には対応しないことを明記します。

◇ サポート体制の整備
 万が一カスハラが発生した場合に備え、従業員を守るためのサポート体制を確立します。具体的には、カスハラ対応マニュアルの作成や、従業員が相談できる窓口の設置などが考えられます。

組織ごとの対応策の検討

カスハラから従業員を守り、従業員が十分に力を発揮できるよう、組織全体で対応策を検討し、実施することが必要です。

以下のような対策が効果的です。

◇ カウンセリングの導入
 定期的にカウンセラーとの面談機会を設け、従業員のストレスを軽減します。心のケアを重視することで、従業員のモチベーション向上にも繋がります。

◇ 部署のローテーション
 負担が大きい部署での業務が続いた後は、負担が小さい部署に異動させるなど、従業員の負担を分散させる工夫が必要です。

まとめ

カスハラは企業にとって大きな課題ですが、事前の対策とサポート体制の整備によって、従業員の負担を軽減し、企業全体の生産性向上にも繋げることができます。ぜひ、今回ご紹介した対策を参考にしていただき、より良い職場環境を整備してください。


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